
先に結論
この記事の結論
- 遺品整理・不用品回収の現場で出た、ブランド品・時計・宝石・貴金属は、現場で写真を撮って専門業者に値をつけてもらい、そのまま卸すと、売り先を探す時間がかからない
- お客様へは、作業代と買取額を分けて見せる。差し引いた合計だけを渡すと、後で説明に詰まる
- 古物商の許可が要るのは、代金を払って買い受ける時など(古物営業法 第2条・第3条)。家庭ごみを回収する許可は別の法律で、古物商の許可では代わりにならない(環境省)
- 査定お任せくんの依頼者になれるのは、古物商の許可を持つ事業者。登録には、許可番号と営業所の住所が要る
遺品整理や不用品回収の現場で出たブランド品や貴金属は、その場で写真を撮り、その商材に強い専門業者に値段をつけてもらい、そのまま卸す流れで売れます。
近くの買取店へ持ち込む前に、まずこの流れを試せます。
この記事は、遺品整理・不用品回収・片付けの会社の方に向けて書いています。
見積もりの訪問から、お客様への精算までの順番を、現場の手順でまとめました。
古物商の許可の読み方は、別の記事(遺品整理業者向けの回し先の記事)にもあります。
見つけた品が作業代に埋もれる
片付けの作業そのものは、3LDKや4LDKでも、3人ほどで1日で終わることがあります。
ただ、買い取れる品をきちんと見つけるには、仕分けにもう1日かけるくらいの手間がかかります。
手間をかけて見つけた品でも、売り先が決まっていなければ、近くの買取店への持ち込みになります。
値段がつく品を見つけても、売り先で値段が決まってしまうのです。

見つけた品の売り先を探す暇がない…

現場で写真を撮って、聞くだけです
片付けの途中では、通帳や現金が出てくることもよくあります。
見つけたらお客様に必ずお伝えする。
これは品物でも同じで、出てきた物は、全部お客様に見せてから売るのが基本です。
見積もりから精算まで5つの順番
見積もりの訪問から精算までを、次の順番に決めておくと、買取を足しても現場が混乱しません。
| 順番 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ① 仕分け | 処分する品・残す品・値段がつきそうな品に分ける | 迷う品は「保留」に置く。捨てない |
| ② 撮影 | 値段がつきそうな品を、全体・刻印・付属品の順に撮る | 傷や汚れも写す |
| ③ 見立てと値段 | 専門業者の見立てと値段が、いつものチャットに届く | 足りない写真は聞き返しが入る |
| ④ お客様に説明 | 作業代と買取額を、別々の行で見せる | 品ごとの値段も見せる |
| ⑤ 売る・精算 | お客様が了承した品だけ、専門業者に送る | 了承のない品は売らない |
値段がつきやすいのは、貴金属とブランド品です。
ほかに、デジタルカメラ、楽器の管楽器、骨董(有名な作家の作品など)、レコードなども、値段がつくことがあります。
一方、家電と家具は、ほとんど処分費がかかると考えておくほうが現実的です。
家電で値がつくのは、おおむね5年以内の新しい物が中心です。
着物や毛皮、人形も、期待に反して値段がつかないことが多い品です。
お客様の期待が高い品ほど、最初に正直に伝えておくと、後でがっかりされません。
作業代と買取額は別の行にする
遺品整理でよく起きるのが、作業代と買取額を差し引いた合計だけをお客様に見せて、後で説明に詰まる形です。
次の2つの見せ方を比べます。
| 見せ方 | お客様の見え方 | 起きやすいこと |
|---|---|---|
| 合計だけ見せる | いくら引かれたのか分からない | 「安く買われたのでは」と疑われやすい |
| 作業代と買取額を別の行で見せる | 作業にいくら、品にいくらかが分かる | 品ごとの値段を聞かれても答えられる |
遺品は、原則として、亡くなった方の財産を引き継いだ相続人のものになります(民法 第896条)。
相続人が複数いる場合は、全員の意向をそろえる必要があります。
売る品を、相続人の了承なしに決めないことが、後のもめごとを防ぎます。
専門業者の値段は、写真の段階での見立てと値段で、実物を検品して確定します。
お客様には、「検品後に変わることがある」と最初に伝えておきます。
古物商と回収の許可を分けて考える
許可は、2つの別の法律の話です。
出典は、古物営業法(e-Gov法令検索)と、環境省のQ&A・通知(平成22年10月21日の「使用済物品の適正な処理の確保について」)です。
| やること | 関係する許可 | 見る所 |
|---|---|---|
| 品を買い受けて売る | 古物商の許可(公安委員会) | 古物営業法 第2条第2項第1号・第3条 |
| 家庭の不用品を回収する | 市区町村の一般廃棄物処理業の許可、または委託 | 廃棄物処理法 第7条。環境省は、産業廃棄物処理業や古物商の許可では家庭ごみを回収できないとしている |
無料の回収も検査の対象に
環境省は、無料で引き取る場合でも、廃棄物であることが疑われれば、報告の徴収や立入検査の対象にするとしています。
回収の許可がどうなるかは、市区町村の廃棄物の窓口に確認してください。
古物営業にあたるかは、営業所の所在地を管轄する警察署に聞けます。
お客様の自宅で品を買い取る場合は、特定商取引法の「訪問購入」の決まり(書面の交付、クーリング・オフなど)も関わります。
内容は消費者庁の案内で確かめてください。
お任せくんは、買取の売り先をつなぐ仕組みです。
回収の許可の代わりにはなりません。
現場の写真で専門業者に卸す
査定お任せくんは、現場で撮った写真を、その商材に強い専門業者がオンラインで見る仕組みです。
当社の査定基準で、基準内か基準外かの見立てと、値段が届きます。
売ると決めたら、値段をつけた専門業者にそのまま卸せます。
査定お任せくんの画面で見る流れ
1写真を送る

撮る場所はアプリが案内
2専門業者が真贋と値段

その商材に強い専門業者が写真で見る
3選んで卸す

売り先を探さずそのまま専門業者へ
見立てと値段が出ると、いつも使っているチャットに知らせが届きます。
押すと、査定の画面が開きます。
- 仕分けで迷った品を撮る全体、刻印やロゴ、付属品。1か所ずつ、傷も隠さず写します。
- 専門業者の見立てと値段を待つ足りない写真は、聞き返しで分かります。その場で追加します。
- お客様に説明して、売る品を決める作業代とは別の行で見せ、了承のあった品だけ送ります。

撮る場所は、アプリが案内します
- 商材を選ぶ衣類・バッグ・時計・筆記具・ライターなど
- 案内の順に撮る撮った所の名前が写真の下に付く
- 足りない所が分かる「まだ撮っていない所」に残りが出る

真贋が分からない品も聞けますか?

基準内か基準外か、専門業者が見立てます
悪い所を隠して出すと、検品で減額され、お互いの時間が延びます。
傷や欠けは、最初から写してください。
見立ては専門業者の意見で、ブランドの公式の鑑定ではありません。
真贋を断定するものでもありません。
はじめる前に決める3つ
- 古物商の許可依頼者になれるのは、古物商の許可を持つ事業者です。まだ許可がない会社は、先に古物商の許可を取り、取れたら依頼者として登録します。登録には、許可番号と営業所の住所が要ります。
- 精算書の形作業代と買取額を別の行にする。品ごとの値段を書ける欄も作る。
- スタッフ全員の撮り方撮る順番をそろえる。写真の撮り方の記事が使えます。
1年でかかる費用
| 項目 | 金額 | 補足 |
|---|---|---|
| 月額 | 月6,980円(税別) | ベータ版の価格。先着30店・2027年6月30日までの申込 |
| 1年(12か月) | 約8.4万円(税別) | 6,980円×12か月=83,760円 |
| 成約の手数料 | なし | 売れた金額に応じた手数料は、依頼者にはかかりません |
| 振込 | 1回380円(税別) | 振込があった時だけ |
使わない月も、月額はかかります。
ベータ版の価格は、見直すことがあります。
変える時は30日前に知らせます。
お任せくんは、いまベータ版の先行登録を受け付けています。
いま依頼できるのは、専門業者が決まった商材だけで、まだ多くありません。
専門業者がそろった商材から、登録の順にご案内します。
回収した品のうち、家電や日用品の売り先は不用品回収業者向けの記事にまとめました。
よくある質問
遺品整理の会社が品を買い取って売るには、古物商の許可が要りますか?
代金を払って買い受けて売るなら、古物商の許可が要ります(古物営業法 第2条第2項第1号・第3条)。
無償で引き取った品を売るだけの場合の読み方は、営業所を管轄する警察署に確認してください。
不用品回収の会社は、古物商の許可があれば家庭の不用品を回収できますか?
できません。
環境省は、家庭の廃棄物の回収には市区町村の一般廃棄物処理業の許可や委託が要り、古物商の許可や産業廃棄物処理業の許可では回収できないとしています。
遺品整理で、作業代と買取額を差し引いてよいですか?
差し引く形そのものより、お客様に内訳を見せられるかが大事です。
作業代と買取額を別の行にして、品ごとの値段も見せると、後で説明に詰まりません。
遺品は原則として相続人のものなので、売る品は相続人の了承を得てから決めます。
遺品整理の現場で、値段がつきやすい品は何ですか?
貴金属とブランド品がつきやすい品です。
デジタルカメラや管楽器などにも値段がつくことがあります。
家電と家具は、ほとんど処分費がかかると考えておくほうが現実的です。
遺品整理の会社でも、査定お任せくんは使えますか?
古物商の許可を持つ事業者なら、依頼者になれます。
登録には、許可番号と営業所の住所が要ります。
いまは先行登録の受付中で、依頼できるのは専門業者が決まった商材だけです。

