
先に結論
この記事の結論
- 出張先で迷った品は、その場で写真を撮り、専門業者の見立てと値段を待ってから買取額を決める。決めきれないまま買うと、偽物を買う損が大きい
- お客様の家で買い取る出張買取は、特定商取引法の訪問購入にあたる。書面の交付・8日間のクーリング・オフ・引渡しの拒絶の決まりがある
- クーリング・オフの期間(書面を受け取った日から8日)に品を卸す時は、解除されることがある旨を、卸し先に通知する決まりがある
- 査定お任せくんは、写真を送ると専門業者が見立てと値段を返し、そのまま卸せる。依頼者になれるのは、古物商の許可を持つ事業者
出張買取で迷った品は、その場で写真を撮ってその商材に強い専門業者に聞き、見立てと値段が届いてから買取額を伝えます。
お客様の家で買い取るので、特定商取引法の訪問購入の決まり(書面の交付、書面を受け取った日から8日間のクーリング・オフ、引渡しの拒絶)も守ります。
この記事は、出張買取をしている業者の方に向けて書いています。
出張先で品に迷った時の動き方と、守る決まりを短くまとめました。
法律の判断が必要な場合は、消費者庁や弁護士などの専門家に確かめてください。
出張先で迷う品が出る
出張買取では、お客様の家で、さまざまな品を見ることになります。
ブランド品、時計、宝石・地金・貴金属、服、ガジェットなど、扱う品の幅は広くなります。
店と違って、周りに詳しいスタッフはいません。
品の数が多ければ査定に1時間以上かかることもあります。
数点なら、慣れた人で5〜10分です。
迷う品が出たとき、お客様の前で長く悩む時間が、一番つらい時間です。
ここで怖いのは、偽物を買ってしまうことです。
偽物を買う損は本当に大きく、貴金属も時計もバッグも相場が上がっているので、間違えた時の痛手は大きくなっています。

お客様の前で、長く悩めない…

写真を送って、その場で専門業者に聞く
当社の査定基準で基準外と判断した品

その場で専門業者に聞く流れ
査定お任せくんは、出張先で撮った写真を、その商材に強い専門業者がオンラインで見る仕組みです。
当社の査定基準で、基準内か基準外かの見立てと、確かめた所が届きます。
値段も同じ画面に届くので、買取額を決める材料になります。
買うと決めたら、その専門業者にそのまま卸せます。
査定お任せくんの画面で見る流れ
1写真を送る

撮る場所はアプリが案内
2専門業者が真贋と値段

その商材に強い専門業者が写真で見る
3選んで卸す

売り先を探さずそのまま専門業者へ
見立てと値段が出ると、いつも使っているチャットに知らせが届きます。
押すと査定の画面が開きます。
- 迷う品の写真を撮る全体、ロゴ、刻印、タグ、金具、傷の順。お客様の前で撮る旨を、先に伝えます。
- 見立てと値段を待つ写真が足りないと聞き返しが入るので、その場で追加します。
- 買取額を決めて伝える基準外の見立てだった時は、偽物とは言わず、当社の基準で基準外、と伝えます。
- 買い取るなら、決まりの書面を渡す次の章の決まりを守ります。
写真を撮る時は、傷や汚れも隠さず写します。
悪い所を隠して出すと、減額になり、お互いに時間がかかります。
訪問購入の決まり
お客様の家などの営業所等以外の場所で、物品を買い取る営業は、特定商取引法で訪問購入と呼ばれます(同法 第58条の4)。
出典は、特定商取引に関する法律(e-Gov法令検索)です。
主な決まりを表にします。
| 決まり | 中身 | 条文 |
|---|---|---|
| 名乗り | 勧誘の前に、会社名・勧誘の目的・品の種類を伝える | 第58条の5 |
| 勧誘の制限 | お客様から勧誘の要請がないのに、家で勧誘したり、勧誘を受ける意思を聞いたりしてはいけない。買わない意思を示した人にも、勧誘してはいけない | 第58条の6 |
| 書面の交付 | 申込みを受けたら直ちに、契約をしたら遅滞なく、品の種類・購入価格・代金の支払の時期と方法・引渡しの時期と方法・クーリング・オフに関する事項などを書いた書面を渡す。代金を払って品を受け取る時は、直ちに交付 | 第58条の7・第58条の8 |
| 引渡しの拒絶の告知 | お客様から直接品を受け取る時は、品の引渡しを拒める旨を伝える | 第58条の9 |
| クーリング・オフ | 書面を受け取った日から8日間は、書面または電磁的記録で、申込みの撤回や契約の解除ができる。この間、損害賠償や違約金は請求できない | 第58条の14 |
| 引渡しの拒絶 | お客様は、期間中、引渡しの期日が決まっていても、品の引渡しを拒める | 第58条の15 |
| 卸す時の通知 | クーリング・オフの期間中に品を第三者へ渡す時は、解除された旨か、解除されることがある旨を、その第三者に通知する。お客様にも、渡した旨を遅滞なく通知する | 第58条の11・第58条の11の2 |
あたらない取引や例外もある
営業のために、または営業として締結する取引(事業者どうしの売買など)は、訪問購入の章の適用から外れます(第58条の17第1項)。
自動車など、政令で除かれる物品もあります(第58条の4)。
このほか、第58条の17第2項には、その住居で売買契約の申込みや締結を請求した人への訪問購入などについて、規定の一部が適用されない定めがあります。
出張買取の依頼を受けて行く場合がこれにあたるかは、消費者庁の解説や相談窓口、弁護士に確かめてください。
お任せくんの専門業者への卸しは、古物商どうし、事業者どうしの取引です。
お客様から買い取る部分とは別に考えます。
8日間のうちに卸す時
買い取った品を、すぐ専門業者に卸したい場面があります。
クーリング・オフの期間(書面を受け取った日から8日間)に卸す時は、次の2つを守ります。
- 卸し先に通知する品の売買契約が解除された旨、または解除されることがある旨を、卸し先に通知する(第58条の11の2)。
- お客様にも通知する品を第三者に渡した旨を、遅滞なく、お客様に通知する(第58条の11)。
解除は、善意で過失のない第三者には対抗できない、という決まりもあります(第58条の14第3項)。
ただ、解除の可能性を卸し先に伝える義務が別にあるので、期間中は、卸す日の決め方を店の中で決めておきます。

8日たたないと卸せないの…?

通知を守れば、卸せる場合があります
古物商の決まりも守る
買い取りを仕事にするには、公安委員会の古物商の許可が要ります(古物営業法 第3条)。
買い受ける時は、相手の住所・氏名・職業・年齢の確認(同 第15条第1項)と、帳簿などへの記載(同 第16条)が決まりです(一部の取引を除く)。
不正品の疑いがあるときは、直ちに警察官に申告します(同 第15条第3項)。
出張先でも、この決まりは変わりません。
見立ては専門業者の意見で、ブランドの公式の鑑定ではありません。
真贋を断定するものでもありません。
基準外の時の伝え方は、「基準外」をお客様に伝える言い方にまとめました。
はじめる前に決める3つ
- 古物商の許可お任せくんの依頼者になれるのは、古物商の許可を持つ事業者です。
- 訪問購入の書面契約書面と、クーリング・オフを案内する書面を、出張に持っていくものとして用意する。
- 撮り方をそろえる出張に出るスタッフ全員が、同じ順で撮る。聞き返しが減ります。
お任せくんは、いまベータ版の先行登録を受け付けています。
ベータ版の料金は月6,980円(税別)で、先着30店までです。
いま依頼できるのは、専門業者が決まった商材だけで、まだ多くありません。
専門業者がそろった商材から、登録の順にご案内します。
遺品整理の現場の品は遺品整理業者向けの記事、店頭で迷う品は遠隔査定の使い方にまとめました。
よくある質問
出張買取にも、クーリング・オフはありますか?
お客様の家などで物品を買い取る営業は、特定商取引法で訪問購入と呼ばれます。
書面を受け取った日から8日間は、お客様が書面または電磁的記録で、申込みの撤回や契約の解除ができます(第58条の14)。
事業者どうしの売買など、適用から外れる取引もあります(第58条の17)。
自社の取引がどれにあたるかは、消費者庁や弁護士に確かめてください。
クーリング・オフの期間中に、買い取った品を卸してもよいですか?
期間中に第三者へ渡す時は、解除された旨、または解除されることがある旨を、その第三者に通知する決まりがあります(第58条の11の2)。
お客様にも、渡した旨を遅滞なく通知します(第58条の11)。
出張買取で、お客様に渡す書面には何を書きますか?
品の種類、購入価格、代金の支払の時期と方法、引渡しの時期と方法、クーリング・オフと引渡しの拒絶に関する事項などです(第58条の7・第58条の8)。
詳しい書き方は、消費者庁の解説で確かめてください。
出張先で、真贋に迷う品はどうすればよいですか?
その場で写真を撮って、その商材に強い専門業者に聞きます。
当社の査定基準で、基準内か基準外かの見立てと値段が届いてから、買取額を決めます。
見立てはブランドの公式の鑑定ではなく、真贋を断定するものでもありません。
出張買取に、古物商の許可は要りますか?
買い取りを仕事にするには、公安委員会の古物商の許可が要ります(古物営業法 第3条)。
お任せくんの依頼者になれるのも、古物商の許可を持つ事業者です。

