
先に結論
この記事の結論
- 店はブランドではないので、本物か偽物かは言えない。言えるのは、当社の査定基準での基準内か基準外か
- 基準外の理由は、真贋と傷みに分けて伝える
- 迷ったまま安く出すと、キャンセルや悪い評判につながりやすい。迷った品は、値段を言う前に確かめる
- 店頭の言い方は、場面ごとに決めておく。下の表をそのまま使える
この記事は、品物を買い取る業者の方に向けて書いています。
買取店のスタッフが、買えない品をお客様にどう伝えるかをまとめました。
持ち主の方が自分の品を確かめる記事ではありません。
お客様は、基準外と言われると、偽物だと言われたと受け取りがちです。
言い方1つで、もめるかどうかが変わります。
本物か偽物かは言わない
ブランド品が本物かどうかを法的に鑑定できるのは、慣習としてブランド自身か、ブランドから権限を受けた者とされています(一般社団法人ユニオン・デ・ファブリカン)。
店は、ブランドではありません。
店が出せるのは、店の経験や知識による基準での判断です。
だから、買えない時は「当社の査定基準で、基準外です」と伝えます。
「偽物です」とは言いません。
店の基準なので、メーカーの判断ではない、と添えると誤解が減ります。

偽物ですか?と聞かれたら…

偽物とは言わず、当社の査定基準で基準外と伝えます
当社の査定基準で基準外と判断した品

迷う品ほど悪い流れに入りやすい
特に、都市圏の店では、店の規定の外にある品が持ち込まれることがあります。
本部の研修や真贋の資料がそろっている店でも、高額の品は、オーナーやスタッフが不安になります。
単価が高いほど、間違えた時の痛手は大きくなります。
その怖さから買取価格を安く出すと、お客様がキャンセルし、悪い評判が立つ、という流れになりがちです。
| 順 | 起きること | 止める手 |
|---|---|---|
| ① 迷う | 高額の品で、真贋に自信が持てない | その場で値段を言わない |
| ② 安く出す | 間違えた時の損を避けて、低い額を出す | 預かるか、専門業者に写真で聞く |
| ③ キャンセル | お客様が、安すぎると感じて断る | 確かめた結果を添えて伝える |
| ④ 悪い評判 | 悪い評判が立つ | 理由を、店の基準で説明できるようにする |
流れを止めるには、①の段階で、値段を言わずに確かめることです。
迷った品の確かめ方は、真贋鑑定・真贋判定の選び方にまとめました。
店頭の言い方の例
場面ごとに言い方を決めておくと、スタッフによる差が出ません。
下の表は、そのまま店の確認表に使えます。
| 場面 | お客様の言葉 | 伝え方の例 |
|---|---|---|
| 迷って、確認が要る | いくらになりますか | 専門の者に確認します。結果が出るまで、値段はお伝えできません。お預かりの控えをお渡しします。 |
| 真贋の確認がつかない | どうして買えないのですか | 当社の査定基準で、確認がとれない所がありました。今回は買取をお受けできません。 |
| 偽物と言われたと受け取られた | 偽物だと言うのですか | 本物か偽物かは、当社では判断できません。当社の基準で、基準外とお伝えしています。メーカーの判断ではありません。 |
| 理由を詳しく聞かれた | どこが悪いのですか | どの点が基準に届かないかは、店の基準なので、お伝えしていません。 |
| 傷みが理由の時 | 本物なのになぜ | 袖口の汚れが、当社の基準を超えています。ここです、とお見せできます。 |
| 納得されず、強く言われた | 他の店では買ってくれる | 他のお店での判断は、それぞれのお店の基準です。当社では今回はお受けできません。お品物はお返しします。 |
基準外の理由が真贋か、傷みかは、分けて伝えます。
傷みが理由なら、どこが基準を超えたかを見せて構いません。
真贋の理由は、基準の中身を伝えず、基準外とだけ伝えます。

言い方は、場面ごとに決めておきます
基準外だったその後にすること
買い取った後に基準外と分かった時は、返金の対応をします。
悪質な場合は、警察に相談することもあります。
連絡の前に、買い取った時の記録(写真・本人確認・取引の日時)をそろえます。
不正品の疑いがある時
古物商は、買い受けや交換・委託を受ける時に、不正品(盗品などの疑いの品)の疑いがあると認めたら、直ちに警察官に申告する決まりです(古物営業法 第15条第3項)。
偽物の疑いの品の扱いは、管轄の警察署に前もって確かめておくと迷いません。
真贋の点で基準外と判断した品は、売りに出しません。
もし登録商標を付けた偽物であれば、売る・渡す・輸出するために持つことは、商標権の侵害とみなされます(商標法 第37条第2号)。
迷った品は専門業者に見てもらう
基準外と伝える前に、迷った品を、その商材に強い専門業者に見てもらうと、店は自信を持って伝えられます。
査定お任せくんの画面で見る流れ
1写真を送る

撮る場所はアプリが案内
2専門業者が真贋と値段

その商材に強い専門業者が写真で見る
3選んで卸す

売り先を探さずそのまま専門業者へ
査定お任せくんは、買取店が撮った写真を、その商材の専門業者が見る仕組みです。
当社の基準で基準内か基準外かの見立てと、確かめた所が届きます。
基準外の理由が分かるので、お客様への説明にも使えます。
基準内なら、値段も同じ画面に届き、そのまま卸せます。
見立ては専門業者の意見で、ブランドの公式の鑑定ではありません。
洋服はブランドアパレルの真贋サポートに、遠隔で見てもらう流れはLINEで遠隔査定・真贋サポートを使うにあります。
ベータ版の料金は月6,980円(税別)で、先着30店までです。
いま依頼できるのは、専門業者が決まった商材だけで、まだ多くありません。
よくある質問
お客様に、偽物ですかと聞かれたらどう答えますか?
偽物とは言わず、本物か偽物かは当社では判断できません、当社の査定基準で基準外とお伝えしています、と答えます。
メーカーの判断ではないことも添えます。
基準外の理由は、詳しく伝えますか?
傷みが理由なら、どこが基準を超えたかを見せて構いません。
真贋の理由は、基準の中身を伝えず、基準外とだけ伝えます。
買い取った後に基準外と分かったら?
返金の対応をします。
悪質な場合は、警察に相談することもあります。
連絡の前に、買い取った時の記録(写真・本人確認・取引の日時)をそろえます。
不正品の疑いがある時は、警察に申告しますか?
古物商は、不正品の疑いがあると認めたら、直ちに警察官に申告する決まりです(古物営業法 第15条第3項)。
扱いは、管轄の警察署に前もって確かめておきます。

