
先に結論
この記事の結論
- 迷った品を預かる時は、預かり書を書いてもらい、連絡の方法と何日以内かを、その場で話す
- 預かり書に入れるのは、お客様・品物・預かる目的・連絡の方法・何日以内か・期限後の扱い・保管中の扱い
- 「一切責任を負いません」とは書かない。保管中の扱いは、書面で決めておく
- 預かりが古物営業法でどう扱われるかは、条文で確かめた範囲と、警察署に聞く点を分けて書いた
迷った品を預かる時は、預かり書をお客様に書いてもらい、連絡の方法と何日以内に連絡するかを、その場で話します。
私たちは、この形で預かっています。
店によって、やり方は違います。
この記事は、買取店・古物商の方に向けて書いています。
買取店・古物商が、店頭で値段を出しきれない品を預かる時の、預かり書と話し方をまとめました。
法律の判断は、警察署と弁護士に聞いてください。

預かる前にその場で話す3つ
預かりは、お客様の品物を、店が一時的に持つことです。
話が足りないと、返事を待つお客様の不安が大きくなります。
預かる前に、次の3つをその場で話します。
- なぜ預かるかこの場で値段を出せないので、専門の者に確認するために預かる、と伝える。
- 連絡の方法電話か、メッセージか。何時ごろなら出られるかも聞く。
- 何日以内か連絡する日を、日にちで約束する。期限を過ぎたらどうするかも話す。

預けたら、いつ連絡が来ますか?

連絡の方法と何日以内かを、ここで決めます
何日以内にするかは、店が決めます。
専門業者の返事にかかる時間に余裕を足し、お客様の都合も聞いて決めます。
約束した日に結論が出ない時は、その日のうちに、途中経過を伝えるようにします。
当社の査定基準で基準外と判断した品

預かり書に入れる項目
預かり書には、次の項目を入れます。
お客様に書いてもらい、控えを渡します。
| 項目 | 書くこと | なぜ必要か |
|---|---|---|
| ① お客様 | 住所・氏名・職業・年齢・連絡先 | 連絡のため。古物商の本人確認にも関わる(下の章) |
| ② 品物 | 品名・特徴・傷や汚れ・付属品。写真を添える | 返す時に、預けた状態を確かめる |
| ③ 預かる日時と目的 | 日付と、専門の者に確認するため、と書く | 何のために預かったかを残す |
| ④ 連絡の方法 | 電話か、メッセージか。連絡できる時間 | 連絡が届かない事故を減らす |
| ⑤ 何日以内か | 連絡する期限の日付 | 待つ側の不安を減らす |
| ⑥ 期限後の扱い | 買取に進めない時の返却のしかた | 結論が出た後の動きを決めておく |
| ⑦ 保管中の扱い | 保管の場所と、紛失・破損の時の対応 | 預かる以上、保管の責任がある |
| ⑧ 店と署名 | 店名・担当者名・お客様の署名 | 双方が同じ内容を確認した印 |
保管中の責任は消せない
預かり書に「一切責任を負いません」と書く店もありますが、おすすめしません。
事業者の債務不履行による損害賠償責任を全部なくす条項は、事業としてではなく売る個人のお客様との契約では無効とされます(消費者契約法 第8条第1項第1号)。
書いても守られず、お客様の不信だけが残ります。
民法でも、物を預かって保管することを寄託といいます(民法 第657条)。
商人が営業の範囲内で預かる場合は、報酬がなくても、善良な管理者の注意で保管する義務があります(商法 第595条)。
だから、預かり書には、責任をなくす言葉ではなく、保管の場所と、万一の時にどう対応するかを書きます。
対応の中身(弁償の範囲など)は店ごとに違うので、弁護士に確かめてください。
古物営業法で確かめたことがら
預かりが古物営業法の記録や確認の対象になるかは、気になる点です。
条文で確かめられた範囲を、先に整理します。
| 条文 | 確かめたこと |
|---|---|
| 古物営業法 第15条第1項 | 古物を買い受ける時や、売却・交換の委託を受けようとする時は、住所・氏名・職業・年齢の確認などが要る(一定の取引を除く) |
| 同 第16条 | 売買や交換のため、または売買・交換の委託により古物を受け取った時は、そのつど帳簿等に記載する |
| 同 第18条第1項 | 帳簿等は、最後に記載した日から3年間、営業所に備える |
| 同 第14条第1項 | 買い受けや委託を受けるために古物を受け取れる場所は、営業所か、相手方の住所・居所に限られる(仮設店舗の届出がある場合を除く)。査定だけの預かりに当てはまるかは、警察署に確かめる。 |
警察署に聞くこと
査定のために預かるだけで、買取や委託に進まなかった場合に、第16条の記載が要るかは、条文だけでは読み切れませんでした。
この記事では断定しません。
管轄の警察署に、預かり書の様式と記録の残し方を確かめてください。
安全側としては、預かり書を、帳簿などの取引の記録と同じ期間、残しておく形があります。
買い受けや売却の委託を受けようとする場合に、不正品の疑いがあると認めた時は、直ちに警察官に申告する決まりです(同 第15条第3項)。
査定だけの預かりに当てはまるかは、警察署に確かめてください。
預けずに済む場面もある
品物を預からなくても、写真で専門業者に聞ける場面があります。
店で写真を撮って送り、見立てと値段が届くのを、お客様と一緒に待つ形です。
お客様が品を持ち帰れるので、預かりの管理は要りません。
査定お任せくんの画面で見る流れ
1写真を送る

撮る場所はアプリが案内
2専門業者が真贋と値段

その商材に強い専門業者が写真で見る
3選んで卸す

売り先を探さずそのまま専門業者へ
査定お任せくんは、買取店が撮った写真を、その商材の専門業者がオンラインで見る仕組みです。
商材によって、当社の基準で基準内か基準外かの見立てと、確かめた所が届きます。
値段も同じ画面に届き、売ると決めたら、その専門業者にそのまま送れます。
返事が届くまでの時間は、商材や専門業者、時間帯で違います。
返事を待つ間にお客様を待たせない進め方は高額品の査定でお客様を待たせないにまとめました。
基準外と出た時の言い方は「基準外」をお客様に伝える言い方にあります。
見立ては専門業者の意見で、ブランドの公式の鑑定ではありません。
いまは先行登録の受付中で、ベータ版の料金は月6,980円(税別)、先着30店までです。
いま依頼できるのは、専門業者が決まった商材だけで、まだ多くありません。
よくある質問
買取で迷った品は、預かってもよいですか?
預かる店はあります。
預かり書をお客様に書いてもらい、連絡の方法と何日以内に連絡するかを、その場で話します。
古物営業法上の記録の扱いは、管轄の警察署に確かめてください。
預かり書には、何を書けばよいですか?
お客様の情報、品物の特徴と写真、預かる日時と目的、連絡の方法、何日以内か、期限後の扱い、保管中の扱い、店と署名の8つが基本です。
預かり書に、責任を負わないと書いてもよいですか?
おすすめしません。
事業者の債務不履行による損害賠償責任を全部なくす条項は、事業としてではなく売る個人のお客様との契約では無効とされます(消費者契約法 第8条第1項第1号)。
保管の場所と、万一の時の対応を書きます。
何日以内に連絡すると約束すればよいですか?
店が決めます。
専門業者の返事にかかる時間に余裕を足し、お客様の都合も聞いて決めます。
約束の日に結論が出ない時は、その日のうちに途中経過を伝えます。
査定のために預かるだけでも、帳簿に書く必要がありますか?
売買や交換のため、または委託により古物を受け取った時は、帳簿等に記載する決まりです(古物営業法 第16条)。
査定だけで終わる預かりの扱いは、条文だけでは読み切れないため、管轄の警察署に確かめてください。
預からずに、迷った品を見てもらう方法はありますか?
品物を店に置いたまま、写真を専門業者に送って見立てを待つ形があります。
査定お任せくんは、その役を専門業者につなぐ仕組みです。
いま依頼できるのは、専門業者が決まった商材だけで、まだ多くありません。

